Teenage Engineering EP-133 K.O. IIはどんなサンプラー?
こんにちは、機材メモへようこそ!
この記事では、teenage engineering の EP-133 K.O. II を紹介します。内蔵マイクとスピーカーを持つサンプラー兼シーケンサーで、筆者もギターを刻む用途で使っている機材です。人気機種だった PO-33 K.O. の後継にあたります。
結論
その場で音を取り込んで、すぐ刻んで並べたいなら EP-133 K.O. II が向いています。ただし操作系に慣れるまでの時間が要る機材なので、パソコンの画面で手早く打ち込みたい人には向きません。
Teenage Engineering EP-133 K.O. IIのスペック
- 内蔵マイクとスピーカーを備えており、本体だけで録音から確認まで完結します。
- 128MBのメモリを積み、サンプリングは48kHz / 16bitです。
- ドラム、ベース、鍵盤のプリセット音源を内蔵しており、サンプリングしなくても音を出せます。
- シーケンサーは4グループ構成で、グループごとにパターンを差し替えられます。
- 感圧式のパンチインエフェクトに加え、ディレイやリバーブなど6系統のマスターエフェクトを搭載します。
- 端子はステレオライン入出力、MIDI In / Out(TRS Type A)、Sync In / Out、USB-Cです。
- 電源はUSB-Cバスパワーまたは単4電池4本で、電池でも持ち出せます。
- 本体は178 × 242 × 27 mm、625gです。
- 本体側面に LEGO Technic 互換のピン穴があり、レゴのパーツで飾ったりスタンドを組んだりできます。
ギャラリー



強み

- 内蔵マイクがあるので、思いついた音をその場で取り込めるのが速いです。
- MIDIとSyncの両方を持ち、他のシンセやリズムマシンと同期させて鳴らせます。
- 電池で動くため、机から離れた場所でも作業を続けられます。
- グループごとにパターンを差し替えられるので、組み合わせを試しながら曲を伸ばせます。
- レゴを組み合わせられるので、見た目を自分好みに飾れます。角度をつけるスタンドを組むこともできます。
注意点と、向かない用途

- 操作系が独特で、慣れるまでに時間がかかります。買ってすぐ思い通りに打ち込める機材ではありません。
- 画面が小さく情報量も限られるため、細かい編集はパソコン側の方が速い場面があります。
- 販売ページによってメモリ容量やパターン数の記載が食い違うことがあります。購入前に商品ページの仕様を確認してください。
筆者の感想
筆者はギタリストなので、ギターをサンプリングして刻む使い方が中心です。ただそれだけではなく、身のまわりの音をサンプリングして遊んだり、パッドでフィンガードラミングをして楽しんでいます。J-6 で作ったコード進行を取り込んで並べることもあります。
ただ正直なところ、シーケンサーの操作系が独特で、最初の数日は打ち込みで詰まりました。慣れるまでの学習コストは高いと感じています。それでも、思いついた音をその場で取り込んで手を動かせるので、触っている時間そのものが楽しい機材です。
デザインは文句なしに最高です。机に置いてあるだけで手が伸びます。しかも本体にはレゴを組み合わせられるようになっていて、パーツを足して自分好みにかわいく飾れます。角度をつけるスタンドを組むこともできますが、面白いのはむしろ見た目をいじれるところです。楽器にこういう遊びを持ち込んでくるあたり、さすが Teenage Engineering だと思います。
音源も最初からかなりの数が入っていて、しかも質が良いです。サンプリングを始める前の段階で、内蔵音だけで十分に遊べます。
向いている人

- ギターや声など、手元の音をサンプリングして刻みたい人。
- パソコンを開かずに、手を動かしながら曲を組み立てたい人。
- 他の機材とSyncやMIDIでつないで、ライブで鳴らしたい人。
通常版と the champ edition、どちらを選ぶか
EP-133 K.O. II には、サンプリング素材が入った10インチレコードが付く限定版「the champ edition」があります。本体の仕様は通常版と同じで、10インチのコレクターズ・ボックスに入っています。価格は通常版と変わらないため、在庫があるうちは限定版の方が得です。
本体だけで良ければこちら。流通量が多く手に入りやすいです
サンプリングネタ入りの10インチレコードとコレクターズ・ボックス付き。ターンテーブルがあれば、そのまま素材として取り込めます
よくある質問
PO-33 K.O. と何が違いますか?
EP-133 K.O. II は PO-33 K.O. の後継にあたる機種です。シーケンサーが刷新され、感圧式のパンチインエフェクトが加わり、メモリとエフェクトの数も増えています。本体も大きくなり、フェーダーやパッドの操作面が広くなっています。
パソコンは必要ですか?
必須ではありません。 内蔵マイクとスピーカーがあるので、本体だけでサンプリングからシーケンス制作まで行えます。パソコンとつなぐとサンプルの読み込みや管理が速くなります。
初めてのサンプラーとして選んでも大丈夫ですか?
操作系が独特なので、すぐに思い通り動く機材ではありません。手を動かして覚える過程を楽しめるなら向いています。短時間で結果を出したい場合は、パソコン上のソフトから始める方が近道です。
電池でどのくらい動きますか?
単4電池4本で駆動します。持続時間は使い方や電池の種類で変わるため、長時間の外出時はUSB-C電源を用意しておく方が安心です。
他の機材と同期できますか?
できます。MIDI In / Out(TRS Type A)と Sync In / Out を備えているため、シンセやリズムマシンとテンポを合わせて鳴らせます。
レゴが使えると聞きましたが本当ですか?
本当です。 本体側面に LEGO Technic のピン穴があり、電池カバーとスピーカーカバーもレゴ互換のスタッドで留まっています。レゴのパーツを足して自分好みの見た目にできます。 角度をつけるスタンドを組む使い方もあり、公式にもレゴ互換のアクセサリが用意されています。
サンプリングしないと音は出せませんか?
出せます。 ドラム、ベース、鍵盤のプリセット音源が最初から入っているため、買ってすぐ内蔵音だけで曲を組めます。サンプリングはそこに自分の音を足していく使い方になります。
限定版の the champ edition は何が違いますか?
本体の仕様は同じです。 違いは付属品で、サンプリング素材が入った10インチレコードとコレクターズ・ボックスが付きます。価格は通常版と変わらないため、在庫があるなら限定版を選ばない理由はあまりありません。レコードを再生する手段については KORG handytraxx play も参考にしてください。
EP-1320 medieval とは何が違いますか?
中身の音源が違います。 筐体と操作系は EP-133 とほぼ共通で、中世の楽器や声、環境音を集めた音源に置き換えられたモデルです。サンプラーとしての基本的な使い方は同じなので、2台並べて役割を分けることもできます。
同じシリーズ・関連する機材
EP-133 は PO-33 K.O. の後継として作られた機種で、その系譜にあたる製品があります。EP-1320 medieval は EP-133 と同じ筐体設計で、中身が中世の楽器や環境音に差し替えられたモデルです。
Teenage Engineering EP-1320 medieval
EP-133 と同じ操作系のまま、中世の楽器や声を集めた音源に置き換えたモデル。並べて連携もできます
55,000円イケベ楽器楽天ショップ
あわせて使うもの
さいごに
EP-133 K.O. II は、その場で音を取り込んで手を動かしながら組み立てることに寄せた機材です。パソコンの画面で正確に打ち込む作業とは、進め方がまるで違います。どちらが優れているという話ではなく、作り方の相性で決まります。
筆者の実感としては、慣れるまでの数日が一番の壁でした。操作を覚えてしまえば手が勝手に動くようになりますが、そこまでは説明書と本体を往復することになります。買ってすぐ形にならなくても、それは普通のことだと思っておくといいです。
逆に言えば、その壁を越えた後はギターで弾いたフレーズを切って並べ替える、スマホの音をサンプリングする、ドラムトラックを作るといった作業が机の上だけで完結します。手を動かして楽しく曲を作りたい人には、長く付き合える一台だと思います。



