Universal Audio Volt 全6機種の違いと選び方
こんにちは、機材メモへようこそ!
この記事では、Universal Audio の Volt シリーズ全6機種の違いを整理します。筆者は Volt 476 を使っています。名前が似ていて分かりにくいシリーズですが、違いは「76コンプレッサーの有無」と「入力の数」だけで、音質そのものの上下ではありません。
結論
選び方は2つの質問だけで決まります。76コンプレッサーが要るか(要らないなら Volt 1 か 2)、そして同時に何本のマイクを立てるか(1本なら176、2本なら276、3本以上なら476P)。Volt 476 は入力4系統のうちマイクプリが2系統なので、マイクを3本以上使うなら476Pになります。
Universal Audio Volt シリーズのスペック
- シリーズ共通でヴィンテージ・マイクプリアンプ・モードを備え、真空管プリアンプの傾向を模した音色を選べます。
- 76コンプレッサーは 176 / 276 / 476 / 476P に搭載され、Volt 1 と Volt 2 にはありません。
- Volt 476 の入力4系統のうち、マイクプリは2系統です。残り2系統はライン入力なので、マイクは同時に2本までです。
- Volt 476P は4系統すべてがコンボジャックで、4本すべてにマイクを立てられます。
- 476P だけヘッドホン出力が2つあり、MIDI入出力も備えています。
- いずれもUSBバスパワーで動作します。
全6機種の比較表
縦に見るのではなく、必要な入力数の行を横に見てください。同じ入力数なら、76コンプレッサーが付くかどうかの違いです。
| モデル | 入力 | マイクプリ | 出力 | 76コンプ | ヘッドホン | MIDI |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Volt 1 | 1系統 | 1 | 2系統 | なし | 1 | なし |
| Volt 2 | 2系統 | 2 | 2系統 | なし | 1 | なし |
| Volt 176 | 1系統 | 1 | 2系統 | 1基 | 1 | なし |
| Volt 276 | 2系統 | 2 | 2系統 | 2基 | 1 | なし |
| Volt 476 | 4系統 | 2 | 4系統 | 2基 | 1 | なし |
| Volt 476P | 4系統 | 4 | 4系統 | 4基 | 2 | あり |
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強み

- 76コンプレッサーは録音の入口でかかるので、パソコンに取り込む前の段階で音量差を抑えられます。
- 入力数が違うだけで音の系統は同じなので、予算に合わせて選んでも音質で妥協することにはなりません。
- 全機種バスパワーなので、電源アダプタを持ち歩かずに済みます。
注意点と、向かない用途

- 76コンプレッサーはかけ録りです。 かけた状態が録音されるため、後から量を戻せません。
- Volt 476 は入力4系統でもマイクは2本までです。入力数だけを見て選ぶと、マイクが挿せずに困ります。
- 上位機ほど音が良いわけではありません。違いは入出力の数なので、使わない入力に払う必要はありません。
筆者の感想
筆者は Volt 476 を使っています。選んだ理由は、ギターとマイクを挿しっぱなしにしておきたかったからです。録りたいと思ったときにケーブルを差し替える手間が挟まると、それだけで気持ちが途切れてしまうので、そこが無くなるのは想像以上に効きました。
ただ、買う前に一つ勘違いしていました。入力が4系統あるのでマイクも4本挿せるものだと思っていたのですが、マイクプリは2系統です。筆者の使い方では2本で足りているので問題になっていませんが、ドラムを録るつもりだったなら 476P を選ぶべきでした。同じ間違いをする人は多いと思います。
向いている人

- マイク1本かギター1本だけを録るなら Volt 176で、76コンプを最も安く手に入れられます。
- ギターとマイクの2本で完結するなら Volt 276で、の定番構成です。
- 機材を挿しっぱなしにしたいなら Volt 476で、マイクは2本までですが、ラインを2系統残せます。
- マイクを3本以上同時に立てるなら Volt 476Pで、ドラムや複数人の録音向けです。
どのモデルを買うか
同時に何本のマイクを立てるかで決まります。76コンプレッサーが要らなければ、さらに安い Volt 1 / Volt 2 もあります。
76コンプを最も安く手に入れられるモデル。弾き語りやナレーションの1本録りに
ギターとマイクで完結するなら、この構成が宅録の基準になります
機材を挿しっぱなしにしたい人向け。筆者が使っているのはこのモデルです
マイクを3本以上同時に立てるならこちら。ヘッドホン出力も2つあります
よくある質問
76コンプレッサーは必要ですか?
あると録音が楽になります。 歌やギターは音量差が大きく、その差を録音の段階で抑えられると後の作業が減ります。ただしかけた状態が記録されるので、迷うなら浅めにかけるか、切って録ってパソコン側で処理する方が安全です。
Volt 476 なら4本のマイクを使えますか?
使えません。 入力は4系統ですが、マイクプリは2系統です。残り2系統はライン入力なので、マイクを同時に使えるのは2本までです。3本以上立てるなら Volt 476P を選んでください。
176 と 276 のどちらを選ぶべきですか?
同時に録る本数で決まります。 1本なら176、2本なら276です。音質や機能に上下はありません。弾き語りのように歌とギターを同時に録るなら276が要ります。
上位機ほど音が良いのですか?
違います。 上位機で増えるのは入出力の数であり、マイクプリの系統や76コンプレッサーの音そのものは共通です。使わない入力に払う必要はありません。
電源アダプタは必要ですか?
全機種USBバスパワーで動作します。 パソコンとUSBでつなぐだけで使えます。iOS機器に接続する場合など、一部の環境では別途電源が必要になることがあります。
Volt 1 や Volt 2 では物足りませんか?
用途によります。 違いは76コンプレッサーの有無だけで、ヴィンテージ・マイクプリアンプ・モードは搭載されています。コンプはパソコン側でかけるという進め方なら、Volt 1 / 2 で不足しません。
76コンプレッサーが要らない場合
Volt 1 と Volt 2 には76コンプレッサーがありません。 その分安く、ヴィンテージ・マイクプリアンプ・モードは搭載されています。コンプはパソコン側でかければいい、という考え方なら十分に選択肢になります。
あわせて使うもの
さいごに
Volt シリーズは名前が似ていて分かりにくいのですが、違いは「76コンプレッサーの有無」と「入力の数」だけです。上位機ほど音が良いという構成ではありません。
選ぶときにいちばん間違えやすいのが、Volt 476 の入力4系統です。数字だけを見ると4本のマイクを立てられそうですが、マイクプリは2系統しかありません。筆者はギターとマイクを挿しっぱなしにする使い方なので2系統で足りていますが、ドラムを録るような用途なら476Pを選ぶべきです。
迷ったら、いま同時に録りたい本数を数えるのが早いです。1本なら176、2本なら276、機材を挿しっぱなしにしたいなら476、マイクを3本以上なら476P。将来を見越して大きく買うより、いま必要な数を選ぶ方が失敗が少ないと思います。

